パートナーアクティベーション

パートナービジネス開始までに用意しておくべき営業支援コンテンツ6選(必須編)

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皆さんこんばんは。
パートナーセールスの葛西です。

10/4に開催したパートナーセールス研究会のセミナー&懇親会を経て、直近パートナービジネスを開始する企業がどんどん増えているなーと身に染みて感じています。

今回はこれからパートナービジネスを立ち上げる方に向けて、パートナービジネス開始までに用意しておくべき営業支援コンテンツについて書こうと思います。

今週は必須で用意すべき営業支援コンテンツ、来週は用意しておくと尚良いコンテンツについて2週にわたって書かせていただきます。

パートナービジネス開始前の準備が成功のカギ

パートナービジネスを開始するにあたり、営業支援コンテンツの準備は必要不可欠です。

理由としては、下記です。

  • パートナービジネスは初動が最も大事。

  • 特に最初の3ヶ月で結果(受注)が出るかどうかが今後伸びるかどうかの鍵を握る。

  • パートナーは多数の商材を取り扱っているため、調査や資料作成に時間がかけられない。

  • その手間を軽減せず、提案しやすい環境を整えてあげないだけで、他商材よりも劣勢となる。売りづらいと提案の優先順位上げていただけないため。

下記の才流様の調査結果より、同一カテゴリー内で競合する商材を複数取り扱っていると回答されたパートナーは実に80%以上にも上ります。

出典: https://sairu.co.jp/guide/partner-business/method/partner-business-research/

このデータからもわかるように、パートナー契約を締結したからといってすぐに売れるということはほぼありません。

競合する商材を複数取り扱っているということは、各サービス同士がどう違うのか、どう売ったらいいのかがわからないとパートナーさんが自社商材を売ってきてくれることはありません。

そのため、パートナーさんが売りやすい環境を整える必要があるために、営業支援コンテンツの準備は必要不可欠なのです。

パートナー側が用意して欲しいと考えている営業支援コンテンツ

では、パートナーさん側はどんな営業支援コンテンツが欲しいと考えているのでしょうか?

これも才流様の下記調査の結果によると、

  • 実績事例

  • 比較表

  • デモ環境

の3つが上位という結果となっているようです。

出典: https://sairu.co.jp/guide/partner-business/method/partner-business-research/

この回答結果に対して、では実際にこの上位3つの営業支援コンテンツを用意したら、パートナーさんは使ってくれるのでしょうか?

私の経験上、加えて多くのパートナーセールスの方との情報交換を経た上で言える答えは、「実績事例とデモ環境についてはほぼ使われない」です。

この3つの中でせいぜい使われるのは、「比較表」くらいです。

実績事例については用意しておいてマイナスはないですが、そこまで大きくプラスにはならないです。

というのも、特に立ち上げ初期フェーズで最初からパートナーの現場営業マンが売る気満々・興味津々というケースが稀であるため、実績事例を用意しても読まれないことが大半であるためです。
※実績事例については、また次週のnoteで続きは書きます。

もう1つのデモ環境については、上述の通り売る気満々・興味津々というケースが稀であるということに加え、デモ環境を提供したところで多数の商材を扱うパートナーさんが細かなところまで覚えて使いこなすことができないため、用意してもほとんど使われません。

では、パートナービジネス立ち上げ初期に用意しておくべき営業支援コンテンツとは何なのでしょうか?

ここから初期に用意すべき営業支援コンテンツ6選をまとめます。
※ただし、サービスの提案資料は当たり前にどこも直販側で用意があると思いますので、必須の営業支援コンテンツからは除外しております。

必須の営業支援コンテンツ6選

①1枚ペラのサービスチラシ

パートナーにとって、顧客に簡単にサービスを案内するツールとして「1枚ペラのサービスチラシ」は不可欠です。

これは、サービスの要点やメリットを簡潔にまとめたものです。

簡易的にサービスの魅力を伝えられるこの1枚ペラチラシは、パートナーが顧客に説明する際に重宝されるツールです。

1枚ペラのチラシはデータでお渡しするのはもちろんですが、対面営業が主流のパートナーさんについてはデータよりも印刷物の方が好まれます。

対面営業が主流のパートナーさんの場合は、必ず提案資料セットの中に自社サービスの1枚ペラチラシを必須で入れていただくようにしましょう。

②ポジショニングマップ

ポジショニングマップは、自社商材が競合他社と比べてどのような立ち位置にあるのかを視覚的に示すツールです。

異なる2軸のマップ上に自社と競合他社を配置し、自社のポジションを明確にします。

自社の強みや他社との違いがわかりやすく理解できますので、パートナーが強みや他社との違いを説明しやすくなります。

このような「わかりやすさ」が重要です。

③サービス比較表

サービス比較表は、パートナービジネスで必須の営業支援ツールの1つです。

ただし、サービス比較表をパートナーさんへ展開する際は、不正競争防止法に抵触する可能性がありますので、展開方法には注意が必要です。

サービス比較表の必要性やパートナーさんへ展開する際の注意点などは下記のnoteをご参照ください。

https://note.com/r_kasai32/n/n1a4eeb0686a4

④提案用トークスクリプト

パートナーさんが顧客に対して自社の商材を案内しやすいように、わかりやすく提案トークをまとめたスクリプトです。

顕在課題に対してのソリューションを差し込むトークスクリプト、属性別(業界や企業規模等)の潜在課題を引き出すためのトークスクリプトなどを用意すると良いかと思います。
※トークスクリプトの中身は、扱うプロダクトによって優先的に用意すべきトークスクリプトは変わります。

パートナーさんのどうやって提案したらいいかがわからない、どうやって課題を引っ張り出したらいいかがわからないといった課題を解決します。

いくつものトークパターンを用意しますが全部覚えてもらうのは難しいため、覚えるスクリプトの優先順位を付けて展開すると良いでしょう。

また、誰がそのトークスクリプトを使っているのかがわかるように、トークスクリプトはExcelやWordではなくスプレッドシートで共有しましょう。

下記のnoteにも書いておりますが、パートナーさんとスプレッドシートを相互共有できる環境を整えておくと、「アクティビティダッシュボード」で誰が直近そのシートを閲覧したのかがモニタリングできます。

https://note.com/r_kasai32/n/n176a37a83a0c

アクティビティダッシュボードの閲覧履歴を元に、直近そのシートを見ていたパートナーの営業担当にアプローチし、

  • シートの何を見ていたのか?

  • それを見ていた背景・理由は?

といったことを聞いてみると、提案中の先または提案しようとしている先などの新たな案件候補が見つかる可能性が高いです。

⑤ヒアリングシート

ヒアリングシートは、パートナーに商談の一次対応をしていただく際に役に立つ営業支援ツールです。

パートナー側の営業担当は、自社の直販の営業担当とは違い、自社の商材提案に特化しているわけではありません。

そのため、パートナーに顧客のどんな情報をヒアリングしてきてほしいのか、正確な情報を引き出せるようにするためにもこのシートは必須です。

このパートナーさんの一次対応時点での事前情報が多ければ多いほど、次回の再訪でベンダー(メーカー)側の営業担当が同席して提案する際に、商談化するかどうかの転換率が大きく変わります。

ただし、ヒアリング項目が多すぎると、全てをヒアリングしてきてもらうことができないこともあるため、特にパートナービジネス立ち上げ初期フェーズは最低限ヒアリングしてきてほしい項目を絞ると良いでしょう。

なお、ヒアリング項目についてはサービスによって異なりますので、各社で必要な項目を選定してヒアリングシートを作成しましょう。
※直販で利用しているヒアリングシートをカスタマイズするとかでもOKです!

⑥メールでのサービス案内テンプレ

「メールでのサービス案内テンプレ」を用意しておくこともおすすめです。

パートナーの営業担当の中には、まずはメールでばら撒いてみて、反応があったところからアプローチしていきたいという方も結構いらっしゃいます。

加えて、トップダウンで走る場合は、まずはメールで全既存顧客に案内させるという手段を取るケースも結構多いです。

サービスの案内文をパートナーさんに作成させるとなると負担になってしまいますので、最初からベンダー(メーカー)側で用意しておくと使ってくれる方は使ってくれます。

これもそのメールでのサービス案内テンプレを「誰が」使ってくれてるのかをモニタリングし、すぐにそのパートナーの営業担当にアプローチができるようにしておいた方が良いです。

そのため、上述と④で書いたのと同様に、スプレッドシートにまとめて、「アクティビティダッシュボード」で誰が直近そのシートを閲覧したのかをモニタリングすると良いでしょう。

加えて余力があれば、メールが未返信の先に対してパートナーさん側の営業担当が追いかけ架電をしていただける場合は、その追い架電用のトークスクリプトもセットで用意しておくとより親切です。

まとめ

パートナービジネス開始までに用意しておくべき営業支援コンテンツ6選(必須編)、いかがでしたでしょうか…?

立ち上げ時のパートナーセールス部の体制(人数)にもよりますが、ここで書かせていただいた6選については最低限用意しておくべき営業支援コンテンツであると私は考えています。

ただ、このnoteが完全に正解であるとも思っていませんので、「この営業支援コンテンツも必須だろ!」というものがありましたら是非ご意見ください。

今週は必須で用意すべき営業支援コンテンツでしたので、次週はパートナービジネス立ち上げ時に用意しておくと尚良い営業支援コンテンツについてまとめさせていただきます。

次週の更新もお楽しみに!

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