皆さん、こんばんは。
パートナーセールス研究会 発起人の葛西(@kasai_201406)です。
近年パートナービジネスに取り組む企業が増えている中で、パートナービジネスにおいてメーカー(ベンダー)企業が抱えている課題に対して「顧問」という手段を活用し、解決しようとしているメーカーも増えています。
顧問の活用は、業界知識の提供や営業支援の効率化、信頼関係の構築に大きく寄与するため、有効な手段となるケースもあります。
本記事では、パートナービジネスにおいて顧問の活用方法と、顧問活用において注意すべきポイントについて詳しく解説します。
パートナービジネスにおける顧問の役割と必要性

パートナービジネスにおける顧問の役割は多岐に渡りますが、大きく以下の3パターンの役割を担うことが多いです。
(1)業界のトレンドや競合情報に精通した、具体的アドバイスの提供
(2)パートナー候補企業を開拓する
(3)顧客候補を紹介いただく
(1)業界のトレンドや競合情報に精通した、具体的アドバイスの提供
顧問は、ある特定の業界に強い方もいらっしゃいます。
そのため、特定の業界のトレンドや競合情報、さらにはその特定業界でのパートナービジネスに関して、自社にはない情報やノウハウを得られる可能性があります。
特定業界のパートナービジネスに強い方を顧問に迎え、自社にない知見を得るという目的で顧問を使う企業は多いです。
(2)パートナー候補を開拓する
顧問のネットワークを活用することで、新たなパートナー候補をご紹介いただきます。
特に、数多くの商材を扱うような大手トップパートナーやローカルキングパートナーの開拓においては、顧問を挟むことでパートナー契約がスムーズに進むというケースも多いです。
(3)顧客候補を紹介いただく
顧問のネットワークを活用することで、ターゲットとなる顧客をご紹介いただきます。
特に、通常の直販でのマーケティング活動では獲得できないようなエンタープライズ企業(日経225の企業等)や地方の地場大手企業などのリード獲得(顧客紹介)においては、顧問を挟むことでリードの獲得(顧客紹介)が促進されるケースも多いです。
上記(1)〜(3)のうち、(2),(3)の目的で顧問を活用するパートナービジネスを展開しているメーカー企業は多く、有効的な手段の1つではあります。
顧問活用において注意すべきポイント

顧問を活用する際には、いくつかのポイントに注意が必要です。
(1)適切な顧問の選定
企業の課題や目標に合致した専門性を持つ顧問を選ぶことが重要です。
また、顧問の選定以前に、そもそも自社のニーズに合う優秀な顧問と出会う難易度が非常に高いというのが顧問活用の難しいポイントです。
国内にも顧問紹介サービス等はいくつかありますが、顧問紹介サービスで優秀な顧問と出会える確率はかなり低いです。
もちろん顧問紹介サービスの登録者の中にも優秀な方もいらっしゃいますが、優秀な方であればあるほど顧問紹介のサービスには登録しておらず、ご自身の人脈で顧問業の仕事を獲得できてしまうためです。
だからこそ、パートナービジネスにおける顧問の活用においては、優秀な顧問と出会う難易度が極めて高いという問題が最大のボトルネックとなってきます。
(2)顧問契約の期間を最初は短めに設定
顧問契約は、実際に走り出してみないと見えない部分も多いかと思います。
そのため、初期は1〜3ヶ月程度の短期間での契約にしましょう。
その後一定の成果が残せそうだと見えてきた段階で、半年または1年と長期契約に切り替える方が良いでしょう。
(3)顧問にお任せするミッションの明確化・明確な目標の設定
選定された顧問に依頼する具体的なミッション・業務範囲や明確な目標設定を事前に定める必要があります。
これを定めずふんわりしたままの状態で始めてしまうと、顧問契約をしたメーカー企業側としては顧問活用の結果が伴わない、顧問側としてもどう動くべきかが見えず結果が残せないと双方にとって不幸な結果となってしまいます。
必ず顧問契約する前段階で、お互いの目線合わせを行いましょう。
加えて、顧問の助言やネットワークが新規契約や売上増加等の定量的に測れる数字指標で、どの程度貢献しているかを計測できるようにしておきましょう。
(4)定期的なコミュニケーションと適切なフィードバック
顧問と営業チームが継続的に情報共有を行うことで、顧問からのアドバイスの精度の向上や顧問からの新規パートナー紹介・顧客紹介等の角度を高めることができます。
また、顧問が提供するサポートやアドバイスが実際の成果にどう結びついたかを定期的に共有し、顧問に対してもしっかりとフィードバックを行うことで、より効果的なサポートを引き出せる可能性が高まります。
まとめ

顧問の活用は、優秀な顧問と契約ができ、適切に活用することができれば、メーカー企業のパートナービジネスを加速させる強力な手段の1つになり得ます。
しかし、顧問の選定や探し方、目標設定、コミュニケーション方法を間違えると、十分な成果を得られない可能性もあるため、計画的な運用が必要です。
特に、最も難しいのが「優秀な顧問と出会うこと」です。
優秀な顧問と出会うためには、一見、時間がかかるように思えて1番効率的かつ効果的な方法としては、「とにかくたくさんの人と会う」ことです。
人材採用と同じく、顧問を探すこともなんだかんだで「確率論」です。
ですので、社内で最も多く人と会っている、自社の社長の繋がりは必ず活用させてもらうようにしましょう。
また、パートナービジネスにおける優秀な顧問と出会うという目的においても、是非このパートナーセールス研究会で定期的に開催されるイベントを活用いただくと良いのではないかと考えています。
この記事を参考に、貴社のパートナービジネスにおけて顧問活用も検討してみてはいかがでしょうか。