こんにちは。
パートナーセールス研究会 発起人の葛西(@kasai_201406)です。
今月はパートナーセールス研究会主催で、「パートナーセールスアドベントカレンダー2024」を開催しております!
11月の1ヶ月に渡って実施してきたこのアドベントカレンダー企画もラスト1週となりました!
本日はパートナーセールスアドベントカレンダー最終週のまとめ記事を書かせていただきます。
【完全版】パートナーセールス歴2年の若手が語る行動経済学に基づいたパートナーの心を掴む秘訣とは(ネットプロテクションズ 藤岡さん)
【要約】行動経済学の視点からパートナーの心を掴む秘訣をまとめる。
- パートナービジネスの成功には、合理的側面(報酬の魅力度や提案の容易さ)と情理的側面(担当者やサービスへの愛着)の両方が重要。
- 行動経済学の「返報性の原理」を活用し、パートナーに対して積極的に支援やフォローを行うことで、相手に「お返しをしなければ」という心理を生み出す。
- 「単純接触効果」を利用し、パートナーとの接点を増やすことで、好感度や信頼感を高める。
- 「バンドワゴン効果」を促進するため、最初の1人の推進者を全力でサポートし、その成功事例を広めることで、他のパートナーの追随を促す。
- 合理と情理のバランスを適切にコントロールすることで、パートナーとの協業を円滑に進めることができる。
パートナービジネスにおける行動経済学的アプローチ、非常に興味深い内容でした!
「返報性の原理」「単純接触効果」「バンドワゴン効果」、全て納得であり、パートナーセールスであれば全て必要な要素です。
このように学問に照らし合わせて考えるという切り口、実に面白い!
パートナーセールスたる者 麃公将軍であれ!!(辻さん)
【要約】パートナーセールスの役割を、漫画『キングダム』の麃公(ひょうこう)将軍になぞらえて解説。
- パートナーセールスの定義=直販以外のリソースで可能性を広げる役割を担う。
- ビジネスにおける麃公将軍の特徴の活用:
- 現場第一主義:商談現場に積極的に参加し、提案シナリオの型化や商談シナリオの引き出しを増やす。
- 直感的な事業成長(大炎)に直結する取組みの発見:現場での経験と俯瞰的な視点から、事業成長に直結する新しい提案方法や座組み、ボトルネックを見つけ出す。
- 社内・パートナーの鼓舞:大きな声での挨拶や情報発信により、社内外での存在感を高め、第一想起される人物となる。
- パートナーセールスは、ツールの活用だけでなく、現場での経験や直感、周囲を鼓舞する姿勢が重要。麃公将軍のように現場に突撃し、事業成長を推進することが求められる。
【葛西のコメント】
「なんで麃公将軍??!! 」と最初は思いましたが、納得の内容!
キングダムの麃公将軍にパートナーセールスを準えており、非常に面白いアプローチでした!
長年前線に出て(現場第一主義)、大炎(事業成長)に直結する取り組みを「経験値×全体俯瞰」で直感的に見つけ出す、そして周りを鼓舞する、麃公将軍はまさにパートナーセールスの鏡ですね!
バーティカルSaaSにおけるパートナーセールスの奮闘〜失敗と挑戦、そしてその先へ〜(カミナシ 石川さん)
【要約】バーティカルSaaSにおけるパートナーセールスの挑戦と学びについてのまとめ。
- バーティカルSaaSは特定の業界やニッチな分野を対象とするため、ホリゾンタルSaaSと比べて販売ハードルが高く、適切なパートナー選定が難しい。
- 初期は全国展開する食品機械メーカーとの提携を試みたが失敗。その後、地方銀行を重点支援パートナーとして一定の成果を得たが、労働集約的でマンパワーを要する支援が課題となった。
- 過去の失敗を踏まえ、動機付けやパートナー制度の理解を深めた上で特定業界に強いパートナーとの協業を再開。
- これまでの単一プロダクトから複数プロダクトの提供へとシフトしたため、パートナー制度の拡充や新たな契約形態の整備が求められている。
- 今後、パートナー制度の拡充(卸・再販)を進めつつ、足元で「マルチプロダクト」の提供を想定したパートナー制度の整備や対応を進めていく。
【葛西のコメント】
マルチバーティカルSaaSならではのパートナービジネスの難しさ、成功体験と失敗体験が包み隠さずまとめられています!
単一プロダクト→マルチプロダクトを想定した取り組みについてもまとめられてますので、「バーティカルSaaS」かつ「マルチプロダクト」のパートナーセールスの方には特におすすめです。
続・データドリブンで取組むパートナー支援(ウイングアーク1st 中原さん)
【要約】パートナービジネスにおけるデータドリブンなテックタッチ支援のまとめ。
- パートナーポータルの登録者数は増加したが、頻繁なアクセスには至らず。パートナー側のログインのハードルが高いことが課題となり、パートナーポータルにこだわることを止めた。
- パートナーの営業向け大規模イベント「Sales Summit」を開催。ポータルの登録数増加に寄与はしたが、ログイン率の向上せず。イベントの目的を「パートナーエンゲージメントの向上」に軌道修正。
- イベントでは、大手CIOの登壇やユーザー事例、パートナーの新しい取り組みなど他社では聞けないコンテンツを提供。
- ユーザーとパートナーの垣根を超えたボーダレスなコミュニティへの進化を目指す。
- 協業状況を測るKPIとして、イベント参加率などを含めた「エンゲージメント指標」を新たに設計、売上との相関を観察中。
【葛西のコメント】
パートナーポータルへのログインのハードル、とても高いですよね・・・。。
パートナービジネスにおいてはパートナーさんに「ファンになってもらうこと」が最も重要。そう考えると、今設定されたエンゲージメント指標のがうまくいくのではないかと私も思います!
イベント参加率などに加え、アンケート回答数とかもKPIに設定されるといいのではないかなーと個人的には思いました!
パートナーセールスの未来は?(あしたのチーム 北川さん)
【要約】パートナーチャネルごとの現状と未来、今後の打ち手についてのまとめ。
- 大手事務系リセラー、金融機関、士業、システム会社、営業代行などが主要なパートナーチャネルとして挙げられる。
- 大手リセラーは提携数が増加し新規契約が難しい。
- 金融機関はITに不慣れな人が多く営業が困難。
- 士業は専門外の商品の紹介を避ける傾向があり。
- 故に、新たなチャネル開拓には多大なリソースと時間が必要であり、新規パートナー開拓戦国時代に突入。
- 今後の効果的な打ち手:
- ディストリビューターとの取引:商流を広げ、適切なパートナーを選定する。
- マッチングプラットフォームの活用:金融機関やそれ以外のパートナーさんと繋がれるマッチングプラットフォームを活用。
- 既存商流の活用:数年前からパートナービジネスを展開しているベンダーにOEMや卸契約を結び、営業マンごと出向させ商流を借りる。
- パートナーセールスは、マーケティングからセールスまで一貫して行える優秀な人材でないと務まらない。
【葛西のコメント】
北川さんが言うように、新規パートナーの開拓はまさに戦国時代!
主要どころのどこもお腹いっぱいということが多いです。
そんな中での対策として、私は特に3つ目の「パートナーチャネルを既に持っているベンダーと連携する」という手段が今後増えてくるのではないかなーと考えています。
最後に
11月の1ヶ月間に渡り、パートナーセールス研究会主催の「パートナーセールスアドベントカレンダー2024」にお付き合いいただき、ありがとうございました!
既にたくさんの方から好評の声を聞いておりますが、読者の皆様、今回のアドベントカレンダー企画はいかがでしたでしょうか…?
また定期的にアドベントカレンダー含め、パートナービジネスに関するインプット・アウトプットの機会を提供できたらと考えておりますので、引き続きパートナーセールス研究会をよろしくお願いいたします!
最後に、今回、有志で手を挙げていただき、アドベントカレンダー2024に投稿いただいた皆様、本当にありがとうございましたー!!
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今回の「パートナーセールスアドベントカレンダー2024」の各記事の要約は下記をご参照ください。