皆様、新年あけましておめでとうございます🎍
パートナーセールス研究会 発起人の葛西(@kasai_201406)です。
本年もパートナーセールス研究会をよろしくお願いいたします!
2024年3月にパートナーセールス研究会を立ち上げて以来、皆様の多大なるご支援のおかげで、当コミュニティは会員数500名を超える日本最大級のパートナーセールスコミュニティへと急成長を遂げることができました。心より感謝申し上げます🙇♂️
昨年は、まさに日本のパートナーセールスにおける実践知が交差し、昇華する1年でした。
昨年2月に開催した「パートナーセールス研究会1周年記念イベント(HENNGE様×LINE WORKS様登壇)」を皮切りに、11月の「スタートアップが大企業とどう組むか?―HQ×大塚商会、協業の舞台裏」まで、合計9回もの主催イベント・ウェビナーを開催させていただきました!
※なお、主催以外の葛西が登壇したイベントやウェビナー、小規模の懇親会や趣味分科会なども入れると、25〜30回弱は開催されてます。
さらには昨年は350名を超える規模の「パートナーサミット2025」も開催させていただき、大盛況なイベントにすることができました!
これも参加してくださっている皆様があってこそですので、本当に感謝しております。
新年1発目となる記事は、これらの活動を通じて得られた集合知を基に、昨年の年始の記事と同様に、2026年のアライアンス・パートナーセールスの未来予想図を書かせていただきます。
※あくまで「未来予想図」なので、外れる可能性もあります
【未来予想】2026年のアライアンス・パートナーセールスを形作る5つのトレンド
前提として、以前書いた「日本のパートナービジネスの難しさ」の記事にもあるように、日本のパートナービジネスの成長を阻む「4つの構造的課題」が存在すると考えており、この構造がすぐに覆ることはないかと考えています。

この4つの構造的課題に加え、これまでの潮流とこれまでのパートナーセールス研究会での活動を通じて、2026年のパートナーセールス界隈は5つのトレンドが見えてきます。
1.「エコシステム構築」の本格化
パートナーシップは1対1の線形的な関係から、複数のメーカーやパートナー企業が網の目のように連携し、顧客の課題を包括的に解決する「エコシステム」へとこの1年でさらに本格的に移行していくでしょう。単一の製品を売る時代は終わり、複数のソリューションが組み合わさって提供されるのが標準となっていくと予想します。
構造的なパワーバランス「メーカー<パートナー」という構図は、下記のようなケースを除いて、すぐに変わることはありません。

これまでパートナービジネス界隈を代表するパートナーであったOA機器企業や地方銀行、士業、求人広告代理店などは多数の商材を取り扱っており、彼らがメーカーを選ぶ側の立場にあり、2026年はこの構図がより一層強くなっていくでしょう。
そうなってくると、「パートナー側が売りやすい環境を作ること」「パートナー側のメリットを増やすこと(事業成長に直結すること)」が非常に重要になってきます。
これを実現するために、自社製品を代理で販売してもらう旧来の「販売代理店」モデルでは事足りず、「共創エコシステム」の構築がより主流となっていくと予想されます。

複数の企業同士が互いの事業を成長させる「共創」の仕組みを構築し、自社のリソースを超えた指数関数的な事業成長を可能にする、これこそが飽和した市場で勝ち抜くための新たな戦略的必須要件になってくると私は考えています。
2. パートナービジネスの成功する企業・失敗する企業の両極端に分かれていく
昨年の未来予想図で予想した通り、この1年間でパートナービジネスを開始するSaaSメーカー企業が大幅に増え、パートナービジネスを開始するフェーズも早い事業フェーズから開始するSaaSメーカーが本当にたくさん増えました。
その一方で、
- 短期的に成果を追ってしまう
- パートナーに展開すれば勝手に売ってきてもらえる
- パートナービジネスの位置付けが「イチ営業戦術」に過ぎず、「経営戦略」に組み込まれていない
という企業が非常に増えたのも事実です。

こうした背景から、2026年はパートナービジネスで伸びる企業とパートナービジネスがうまくいかずに失速する企業と両極端に分かれていくのではないかと考えています。
パートナーセールス研究会では2026年の1年を通じて、経営陣の皆様にも「日本のパートナービジネスの実情」が届くように強く発信していきたいと考えています。
3. 「職人芸」から「パートナーシップ・エンジニアリング」への進化
パートナー支援は、個々の担当者の経験と勘に依存する「職人芸」から、データに基づき再現性をもたらす「パートナーシップ・エンジニアリング」へとこの1年でさらに進化していくと予想します。
パートナー企業の中にいる「個人(営業担当)」を、一人、また一人と自社の熱烈なファンにしていく活動こそが本質です。ファンとなった担当者は、インセンティブのためではなく、自発的に製品を学び、情熱を持って仲間を巻き込み、自身の言葉で顧客にその価値を語り始めます。この熱量こそが、持続的な成果の源泉となります。
「パートナーセールス=ファン・マーケティング」というこの思想は、2025年の1年間でとても根付いてきたと考えています。
一方で、「どうすればファンを増やせるのか」という部分については、依然として体系化・型化されたアプローチができていないことが非常に多いです。

徹底した「Giveの精神」は当然必要であることは前提に、各パートナーの企業単位でのフェーズ管理に留まらず、営業担当単位でのフェーズ管理まで行い、よりデータドリブンにフェーズに合わせたGive施策を提供していく企業が増えていくでしょう。
その背景として、これまで各メーカー企業内に閉じていた「パートナービジネスのノウハウ」ですが、この数年で非常に多くのノウハウが表に出てきたことが大きな背景です。
それに付随して、PRMツールベンダーも増えてきており、2026年はより「パートナーシップ・エンジニアリング」、もう少しわかりやすくいうと「パートナーサクセスの工業化(工場生産のように型化されていくという意味合い)」=体系化・型化が進んでいき、いよいよ日本のパートナービジネスの正攻法が見え始めてくる1年になるのではないかと予想しています。
4. パートナーセールスにおける「生成AI活用」の夜明け
生成AIは、パートナーセールスの在り方を根本から変革します。2026年、パートナーセールスにおける生成AI活用はいよいよ本格的な夜明けを迎えると予想しています。
昨年、この2025年は「AIエージェント元年」と言われていたことから、「パートナーセールス特化のAIエージェント」が誕生すると予想しておりました。しかし私が知る中では、パートナーセールスに特化したAIエージェントの誕生までは至らず、予想は見事に外れてしまいました。。

また、パートナーセールスの方々の中での生成AI活用の実態として、大半の方々が
- パートナー企業のリサーチ
- パートナーとの定例MTGの議事録作成
- パートナー向け資料スライドの作成
などで活用するケースは多かったですが、真の意味で生成AIの活用ができているというパートナーセールスの方は結構少ないのかな?と感じました。
※私が発見できていないだけかもしれません。。
さらにはメーカー側での生成AIの活用状況以上に、パートナー側の営業担当の皆さんでの生成AI活用状況はメーカー側に比べると非常に活用率が低いと考えています。
※これも私が見てきた範囲での情報なので、単純に私が生成AI活用をがっつりやっているパートナー企業を発見できていないだけかもしれません。。
上述のような背景から、「パートナーセールス特化のAIエージェント」が誕生するのは少し一足飛びであったかと考えており、パートナーセールスの現場やパートナー側での現場営業担当での活用という観点での夜明けがこの2026年なのかなと考えています。
「パートナーセールス×生成AI」のテーマについては、今年のパートナーセールス研究会でのテーマの1つとしても取り扱っていきたいと考えています。
5. コミュニティのハブ化
2026年は、パートナー・コミュニティを作られるメーカー企業が多くなるのではないかと予想します。
既に先行して、例えばサイボウズ様などがパートナー・コミュニティを運営されておりますが、そのパートナー・コミュニティがさらに発展して、「1.エコシステム構築の本格化」でも触れたように複数のメーカー同士が協力し合い、多くのパートナーが集まる場となるコミュニティが形成されていくのではないかと予想します。

2026年はこのパートナーセールス研究会がメーカー同士、さらにはパートナーも加えたエコシステム構築の「ハブ」となり、さまざまな共創を生み出していきたいと考えています。コミュニティ主催のミートアップでタッグを組んで共創するメーカーを見つけたりお互いのパートナーをシェアリングしたり、コミュニティ主催の大型カンファレンスで新たな連携パートナーを見つけたり新たな契約(受注)が生まれたり——
パートナーセールス研究会がただのインプットの場・交流の場ではなく、このような「エコシステム・アズ・ア・ハブ」モデルへと進化していく1年にしたいと考えており、パートナーセールス研究会への参加者数を年末までに800名まで伸ばしていきたいと考えています。
結び:日本のパートナービジネスの正攻法構築とエコシステム・アズ・ア・ハブモデルへの進化に向けて

2026年のアライアンス・パートナーセールスを形作る5つのトレンドですが、いかがでしたでしょうか…?
2026年のパートナーセールスは、より戦略的で、エコシステムを志向し、テクノロジーを駆使するものへと確実に進化していきます。それはもはや単なる営業手法の一つではなく、事業成長を非連続に加速させる経営戦略そのものです。
既に始まっていることもベースになっているため、もしかすると真新しさに欠ける内容であった方もいらっしゃるかもしれませんが、また今年の年末年始で未来予想図の答え合わせができたらなと考えています。
そして私たちパートナーセールス研究会は、これからも実践者同士がリアルな知見を学び合い、高め合える場を提供し続けるとともに、皆様と一緒に
- 日本のパートナービジネスにおける「正攻法」を創り上げていく
- パートナーセールス研究会を通じた「エコシステム・アズ・ア・ハブ」モデルの構築
をしていきたいと強く考えております!
変化の波を捉え、未来を共に創りましょう。
まだコミュニティに参加されていない方は、ぜひこの変革の輪に加わってください。ご参加を心よりお待ちしております。
